以前に掲載した、上甲晃さんの「人生の合言葉」から紹介します。
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困るから出会える

「困りごとは、工夫の源」。
人は困った時に初めて、何とかしなければならないと思う。
だから、そこに、工夫が生まれる。
最近の若い人たちは、“無理、無理”とすぐに言う。
“無理”と思うところから、新しい工夫やアイデアは、絶対に生まれてこない。
困ったからあきらめるのではなく、何とかしようと考える。
そうすれば、自然に知恵やアイデアがわいてくる。
だから、本当は困った方が知恵や工夫がわいてくるのだ。
困ったらあきらめてしまうのではなく、解決の方法を真剣に考えるのだ。
人は本当に困った時、心の中で叫んでいる。
「誰か助けてくれ」と。
そのときに初めて、求める気持ちが沸き上がる。
“藁(わら)にもすがる”というではないか。
そんな気持ちになった時に、人は「出会う」のである。
「求めるからこそ出会いがある」のだ。
困りごとのない人は、困った人だ。
困りごとはないことは、「求める心」がないのと同じだ。
困っていないと、何を見ても、誰に会っても、「魂が打ち震える」ことはない。
人は挑戦しなければ困らない。
挑戦するからこそ、挫折するのだ。
挑戦するからこそ苦悩するのだ。
挫折や苦悩はつらいことである。
しかし、それはすべて、人生の「目から鱗(うろこ)が落ちる思い」につながる糧(かて)になる。
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こう考えると、困ることが怖くなくなりませんか。