6月10日は「時の記念日」です。天智天皇の10年(671年)4月25日、漏刻と鐘鼓によって初めて時を知らせたという『日本書紀』の記事にもとづき、その日を太陽暦に換算して、定められました。今日ではカレンダーを見ると実にさまざまな記念日が掲載されていますが、各種の記念日のなかでも時の記念日は最初期に定められたものということができます。
 滋賀県大津市では、昭和30年2月23日、時間励行促進協議会を開催し、「時を守る会」と名称を決定、設立総会に切り換え、初代会長に大津商工会議所会頭岩崎定次郎を選任。今日まで営々と歴代商工会議所会頭が会長に就任し、時間励行促進の啓発活動を展開しています。
 また東経135度の子午線の町であり、日本標準時のもとになっている兵庫県明石市では、平成初期より自治体・経済界・各種団体が一丸となって、時のウィークの名称で時の記念日の前後1週間に各種のイベントを開催し、市民一般への時間尊重の認識とともに、時の記念日を国民の祝日にする運動も行われています。
 このほか各地で時の記念日に時の鐘や太鼓を打つ行事などが行われており、昔の時の観念を振り返り、また時についての認識を新たにしています。