初詣など新年初めてのことは縁起が良いとされ、初夢もそのひとつ。
そもそも「新年の縁起物」と考えられ、縁起の良い夢を見たらその一年が良い年になるという、古くからある夢占いが由来のようです。夢で吉凶を占う風習の起源は中国にあり、“夢を食う”とされる想像上の生きもの・獏(バク)の絵を枕の下に敷き、悪い夢を食べてもらおうとしたのが始まりという説も。日本の文献では平安末期の歌人による初夢の記述が確認され、この頃は、節分から立春にかけて見る夢を初夢と呼んだそうです。室町時代には、縁起の良い”七福神を乗せた宝船の絵”を枕の下に敷いて寝ていたとか。

「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」というフレーズ、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。これは江戸時代に広まったとされる、いわゆる良い夢ベスト3!1位、2位、3位という順番です。
■一富士(いちふじ)
富士は富士山を意味し、「無事(ぶじ)」と掛けているという説も。山の夢は困難や達成を表すとされますが、高くて美しい富士山を眺める夢はあらゆる運気が上昇。末広がりで、繁栄の一年となります。
■二鷹(にたか)
大空を舞い鋭い爪で獲物をつかまえる鷹は、チャンスをつかめる暗示。「高い」と掛かって高い可能性を感じられる1年になり、自由な行動力、夢の実現に繋がるとされています。
■三茄子(さんなすび)
当時茄子は高級野菜だったため、お正月に食べてみたいと願う人も多かったとか。価値の高い実りあるもので、事を「成す」にも掛かっているそう。
蓄財や子孫繁栄を表します。